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Mintboxマガジン

ネットスーパーが重大な社会インフラになる理由とは?

Mintboxでは、ネットスーパーが重大な社会インフラになると期待しています。"たかが生鮮食品の配送サービスじゃないか" と仰る気持ちもよく分かります。しかし、日本が抱える問題とトヨタが掲げる未来の商業を見ていくと、その理由が理解できると思います。

高齢者による交通事故の多発

昨今、ニュースでは高齢者による交通事故が報じられています。いつか自分たちも巻き込まれるんじゃないか。そんな事態に危機感から免許返納を求める世間の声が大きくなってきています。一方で高齢者の人たちはなかなか免許を返納できない事情があると言われています。

お買い物に行けず、生きていけなくなる。

高齢者に焦点を当てたニュースや特集では、高齢者の立場として深刻な問題を取り上げていることがあります。「車が無いとお買い物に行けない。だから免許返納はできない。」

もしも自分たちが高齢者側の立場だったらどう考えるでしょうか。他人を守るために自分を犠牲にする。そんなこと簡単にできるでしょうか。綺麗事を言うのは簡単ですが、実際に免許返納を要請される立場になったらかなり厳しいのが現実だと思います。少なくとも私にはできません。でも、お買い物に自分で行かずに、誰かに届けてもらうことができれば話が変わってきます。

ネットスーパーなら自宅だけでお買い物が完結

まだまだ知られていませんが、日本には「ネットスーパー」と呼ばれる便利な宅配サービスがあります。ネットスーパーとは、例えば、キャベツやもやしなどの生鮮食品だったり、お刺身だったり、日持ちしない食品をインターネットで注文して自宅に届けてくれるサービスです。生鮮食品バージョンのAmazonとイメージして頂ければ大丈夫です。

店舗によって異なりますが、チラシの商品や店頭価格の商品を家から一歩も出ずに、330円前後の配送料を支払うだけで自宅に届けてくれます。しかも、朝9時まで、場合によっては正午までに注文すれば当日中に届けてくれるのです。ネットスーパーを初めて知った人たちにとっては衝撃的な便利サービスだと思います。

ネットスーパーは免許返納の問題を小さく解決できるが......

高齢者にこそ使って頂きたいのがネットスーパーです。ネットスーパーには免許返納の問題を小さく解決するポテンシャルがあると考えています。突然に100%解決することは何事も不可能です。0.01%でも解決に向かえば解決に貢献できていると言えます。

しかし、ネットスーパーと高齢者という関係性にも問題があるのも事実です。なぜなら、ネットスーパーはパソコンやスマホから注文をする必要があるためです。それに加えて多くのネットスーパーは操作性に改善の余地があり、若者でも注文完了まで到達するのは難しく感じることがあります。

ネットスーパーを快適に利用できるようにするには、高い技術力と実現の行動力が欠かせません。最近では、これらの力を備えた企業がネットスーパー業界に参入をしています。例えば、誰もが知るレシピサイトのクックパッドが手掛ける「クックパッドマート」、ショート動画で支持を集めたレシピサイトのクラシルが手掛ける「クラシルマート」、メルカリやLINE出身のエンジニアが立ち上げた株式会社10Xの「Stailer」、日本初の携帯電話国際ローミングサービスを立ち上げた人物がCEOを務めるダブルフロンティア株式会社の「ツイディ」など、確かな腕を持った技術者たちがネットスーパー業界に参入しています。

ネットスーパー参入者

彼らによってシステムの抜本的な再構築と業務効率化、ユーザー向けの操作性に長けたアプリなどが開発・運営されています。ネットスーパーの未来は確実に明るいと言えます!

トヨタが掲げるe-Pallette構想の存在

トヨタは2018年にe-Pallette構想を発表しました。e-Pallette構想とは自動運転の商用車によって、お店の概念を変えてしまうかもしれない革新的なコンセプトです。これまでは人間がお店に訪問し商品を購入してきました。それに対して、e-Pallette構想では、自動運転の商用車が人間へ訪れ小さなお店を開いてくれます。移動式スーパーに近い感覚かもしれません。

一見、淘汰されてしまいそうですが、ネットスーパーもe-Palletteの恩恵を受けることになると思います。というのも、e-PalletteはMaaSと呼ばれるプラットフォーム化も視野に入れています。自動運転の商用車が一般企業でも自由に使えるようになる時代が来る可能性があるのです。ネットスーパー事業者がより大規模に宅配を行える可能性が出てきますし、移動式の受け取りロッカーを構築したり、地域ユーザーの注文周期と趣向を解析して欲しいものを勝手に汲んで商品を積んであり、ある日偶然のように自動運転の商用車が自宅近くに停まっている日が来るかもしれません。

ネットスーパーは時代の最先端を走っている

e-Pallette構想は東京オリンピックでモビリティが活躍しましたが、一般社会にはまだ普及していません。夢物語の段階であることは否めません。しかし、ネットスーパーは既に「お店が人間のもとに行く」を実現しており、e-Pallete構想の先行的な体験とも言えます。

ネットスーパーによって自宅から一歩も出ずに生鮮食品を購入できることがもっと世間に認知されれば、規模が大きくなり配達効率も良くなることでしょう。新型コロナウイルスが流行して利用者も増えており、その便利さは少しずつ知られてきているようです。ネットスーパーという選択肢が当たり前になり、免許返納を渋っている高齢者に教えてあげられる人が増えると重大なインフラになるはずです。この記事をご覧の皆さんもご両親に代理注文してあげるなど、遠方からサポートすることもできるようになります。便利なネットスーパーをもっと積極的に利用していきましょう!